「ナルニア国物語」「アメリカを売った男」「アニー・リーボヴィッツ」

私的メモ。土曜は「ナルニア国物語」と「アメリカを売った男」と「アニー・リーボヴィッツ」を鑑賞。
最近、見たい映画が多すぎて、週末のうち映画鑑賞には一日だけを割り当てようと思ったら必然的に2〜3本みなければならなくて結構大変だ。
今回も、ナルニアで十分満足して「今日の分の映画は観た」気分だったのだが、今週のみの公開である「アメリカ〜」と「アニー〜」もその日に観ないともう観られない(特にアニーなんてレンタルですら出てこないだろう、たぶん)からと、無理して観たのだった。
ファンタジーのあとにノンフィクションスパイものとドキュメンタリーというのはすごい組合せ。


アメリカを売った男」は、悪くはないけどさして良くもない中途半端な作品だったが(キャラクターと背景の描き込みが足りない気がする。意外と密度が薄い。)、ライアン・フィリップががんばっているのでそれが観られてまあよかった。で、「アニー・リーボヴィッツ」はなかなか興味深い作品だった。彼女の撮る写真が一体どんな作品になっているのかとワクワクしながら見ることができるおもしろさ、というのももちろんあるのだが、その他にも、彼女の仕事の転機についての話や仕事に対する姿勢などで感ずるところが多かった。


でも一番はナルニアだったなあ。
この作品については、私の見方は少々甘いところがあるかもしれない。ただ、いいんだよね、この映画。
一作目を観たときも、「好きだ!」と思ったが、2作目でも同様。
原作を読んだころ、といっても、もう20年以上前のことで、実はお話の中身はほとんど覚えていなかったのだが(リンゴを持って帰ってそのタネが木になってその木でタンスを作ってそのタンスに子供たちが入って・・・というふうに話の設定がつながっていたこと*1、あと、ラストで全員大集合だけど長女だけいなくて・・・、というとこだけ覚えていた)、その子供の頃に原作やその他のファンタジーを読んで感じたワクワク感や寂しさを、この映画では再びそのまま体験できている気がするのだ。
ロード・オブ・ザ・リングも嫌いじゃないが、あれと張り合う作品ではない。指輪がそうだというわけではないが、表現の「凄さ」を売りにすれば、いずれ飽和するだろう。
この作品のいいところは、あくまでも原作のお話を大切にしているところだと思う。大人向けに「ウケる」要素を詰め込むでもなく、子供にも下手に阿らず*2、ただ原作とファンタジーへの愛が感じられるところに強く惹かれる。
次回作は1作目2作目とは違う監督なのだそうで。それでこの映画の雰囲気が壊れてしまわないかちょっと心配だ。
原作もひさーしぶりに読んでみようかなあ。子供の頃は本当に何も知らずに読んでいたから、高校の時、友人から「『ナルニア国物語』はキリスト教がベースになってる宗教の話なんだよ」と教えてもらって驚いた覚えがある。今読んだらそういうところに目がいくようになるのだろうか。
映画でも十分それは感じたけどね。予備知識として知っているからということもあるかもしれないが。

*1:記憶の中では、話の進み方はリンゴ→タンスという順序でしかあり得なかったのだが、本を読んだ順はたぶんライオン→→魔術師のはずだから、後から自分の頭の中で並び替えてそのまま記憶していたのだろう

*2:このさじ加減が難しいんだ