バットマン ビギンズ

バットマン ビギンズ」を観てきた。
観に行くのが遅くなったせいで、映画館で一番小さいスクリーンになってしまった。やっぱり話題の大作は公開直後に観に行かないとだめだね。


アメコミ特撮映画としてはなかなかの出来だと思う。
特撮大作が陥りがちな大味なところやバカっぽさやストーリーのしょっぱさがなく(あってもスピード感のある演出でうまくごまかし)、暗いトーンで一貫させているのは見事。ウェインが大上段に構えたヒーローとしてではなく、あくまで個人的な感情・理由で動いていて、そこに焦点を絞って描いていることも、ストーリーの視点がぶれずに統一感を出すことに貢献している。
子供っぽさを廃し、大人に向けたアメコミ映画。ファンはこういうのを待ってたんだろうなあ。
ただ、話として整合性があるのはいいんだが、終始暗いので、なんというかワクワク感がないのだ。だから、観ていてもただ話が進んでいくのを見守っているだけのような気分になってくる。
もう少し遊びやケレン味のある演出でもよかったんじゃないだろうか。この辺が、クリストファー・ノーランサム・ライミの違いか。
あ、でもラストはよかった。第一作につながることが示唆されていて、シリーズを観ている人は思わずニヤリとしたんじゃないだろうか。こういう、シリーズものを観る楽しさを感じさせてくれる演出はうれしいね。私がこの映画の中で一番ワクワクした瞬間だったかも。(笑)


渡辺謙は、どこででも書かれているけど出番は本当にほんのちょっと。さらに台詞のほとんどは英語じゃない(リーアム・ニーソンが通訳してる)。しかもめっちゃ小物だった。(^^; でもまあ、出ているだけでもすごいことなんだもんな。
クリスチャン・ベールはちょっと肉付きのいいマッチョな体格になっていたが、「マシニスト」を観ている者からすると、よくぞここまで体をつくったと感心することしきり。何キロ体重を増やしたんだろう。急激に増やして体をこわしたりすることはなかったんだろうか。と、映画を観ながら話とは別のところが気になってしまった。
だってこれこれですよ。