アビエイター

THE AVIATOR

アビエイター」を観てきた。
簡単に言えば他人の人生エピソードの羅列なんだが、ハワード・ヒューズという人の人生はかなり豪快で波瀾万丈で、派手な話が次々とでてくるので、3時間近い上映時間を退屈せずに(腰が痛いなんて思うこともなく)観ることができた。その意味ではなかなかおもしろかったし、かなりエンターテインメントとして気を使ってつくられた映画だと思う。
ま、自分にとってはなじみのない人物で全く他人事ということもあってか、ひどくあっさりした、余韻のあまり残らない映画ではあったけど。でもそういうのも悪くない。ただ、映画は大型飛行艇の飛行に成功したところで終わるのだけど、あの話の続きが知りたかった。
ディカプリオは前評判でいろいろ言われていたけど、実際のところ演技はうまかったと思う。とっちゃんぼうやだなんて言われていたが、私は気にならなかった。アカデミー賞のせいで何かと取りざたされているが、まだ若いんだし普通にやっていけばいつかは獲れるんじゃないだろうか。今獲らなくちゃとあせることもないのに。
反対に、ケイト・ブランシェットの演技は(彼女の演技の中で相対的に見た場合)特にアカデミー賞ものだとは思えなかった。特に、登場シーン辺りはあまりにも物まねくさくてちょっと引いた。うまいんだけど、こんな演技もできるのよ、という感じが少々鼻につく。
アクターズ・スタジオでのケビン・スペイシーだったかな、キャサリン・ヘップバーンのものまねをしたのは。結構似ていて笑った覚えがあるんだけど。彼女は話し方やたたずまいが独特だから、まねしやすいんだろう。もしかしたら向こうのメジャーな物まねネタなのかもしれない。ケイトの演技を見ていたら、そういう物まねのネタくささを感じてしまったのだ。あと、水前寺清子に似てる、と思ったのは私だけだろうか。
ま、アカデミー賞はそういうタイミングを逃す賞だってことなのかもしれないが。


映画館で私の隣の隣に座ったカップルの男の方が(こういう位置関係→【私】【別の人】【男】【女】)、上映中にいちいち隣の女に話しかけてるのがものすごくうざかった。囁き声のつもりだろうが、十分聞こえるんだって。映画の話は上映が終わってからしろ! 私が隣にいたら注意するところだが、間に人がいるのでそれもできず(あの人が注意してくれたらよかったんだけど)。仕方がないからやつがしゃべる度にそっちを向いて睨んでやったが、鈍感なのか全く気づいてないようだった。
まったく、マナーもわからないような人間は映画館に来ないでほしいわ。ホームシアターでも何でもつくってうちで鑑賞してくれ。