王立宇宙軍 オネアミスの翼

BS2で放送したのを録画して観る。
かなり昔にビデオで見て以来十何年かぶり。なんとなくすごい映画だったということは記憶していたんだが、今回改めて傑作だと感じた。
一言で言うと、美しい。歴史とは、人の生きる意義とは、科学の進歩とは、なんてことを考えさせる台詞を散りばめておいて、ラストのロケットのシーンでその世界観をバッと広げてみせる。そのストーリーと構成の美しさ。そしてアニメーションの美しさ。服装から宗教から水道の蛇口にいたるまで、全く架空の世界を創造して見せた構築力と、細部にまで凝ったガジェットの数々も素晴らしい。未来的ながらどこか懐かしさを感じさせる坂本龍一の音楽もいい。
今見るとキャラの表情などには80年代っぽさが見られるし、動きにちょっとぎこちなさがあったりして、初監督の初々しさを感じさせる。だがそれにしても、これを17年も前に24歳の監督が作ったなんてすごすぎる。
今見ても、そこに描かれているものは全く古びていないと思う。