今更ながら映画祭結果

映画祭のメイン会場になっている建物は私の行っている英会話教室の近所にあり、映画祭中、その建物の前にはプログラムを記載した大きな板が立ててあった。
昨日英会話教室に行ったとき、教室に入る前にその板をちらっと確認したら受賞結果の載った速報が貼ってあったので、レッスンが終わってからゆっくり見ようと思っていたのに、レッスン後に行ったらその速報ははがされてしまっていた。片づけるの早すぎ。
というわけで、結局ネットで結果を見ることに。
昨日は余裕がなかったので、見たのは今日。これを書く直前。


今年の受賞結果は以下の通り。(詳しくはYIDFFのサイトで)


インターナショナル・コンペティション

・ロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)
  『鳳鳴(フォンミン)― 中国の記憶』 監督:王兵ワン・ビン)/中国

山形市長賞(最優秀賞)
  『アレンテージョ、めぐりあい』 監督:ピエール=マリー・グレ/ポルトガル、フランス

・優秀賞
  『旅 ― ポトシへ』 監督:ロン・ハヴィリオ/イスラエル、フランス
  『M』 監督:ニコラス・プリビデラ/アルゼンチン

・特別賞
  『垂乳女(たらちめ)』 監督:河瀬直美/日本

アジア千波万波

小川紳介
  『稟愛(ビンアイ)』 監督:馮艶(フォン・イェン)/中国

・奨励賞
  『溺れる海』 監督:ユスラム・フィクリ・アンシャリ(ユフィク)/インドネシア
  『バックドロップ・クルディスタン』 監督:野本大/日本、トルコ、ニュージーランド

・特別賞
  『雲の彼方に』 監督:蕭美玲(シャオ・メイリン)/台湾

市民賞  
  『ミスター・ピリペンコと潜水艦』 監督:ヤン・ヒンリック・ドレーフス、レネー・ハルダー/ドイツ
  『バックドロップ・クルディスタン』 監督:野本大/日本、トルコ、ニュージーランド

                                                          • -

コミュニティシネマ賞
  『稟愛(ビンアイ)』 監督:馮艶(フォン・イェン)/中国



大賞は『鉄西区』の監督か。(あのトータル9時間という…)
この中で私が見たのは『M』だけだ。
見たくて朝並んだのに、私の2人前で立ち見まで売り切れになってしまった『バックドロップ・クルディスタン』が奨励賞と市民賞を獲っているのが切ない。見たかったぜ。
市民賞というのは観客の投票で決まる賞で*1、対外的な権威はないに等しいだろうが、一般市民の感覚に訴える作品が受賞するので、これはたぶんとてもおもしろかったのだろうと想像できる。観客の絶対数ではダントツ一番だったろう*2、『垂乳女』ではなくこれが受賞していることから見ても特に。
『溺れる海』もチケットは取っていたんだが、結局裏の『ガーダ』*3を見てしまったので見逃したのだった。まあ、ガーダは非常にいい作品だったので満足しているけど、つくづくタイミングが悪いものだと思う。
英会話教室でも映画祭の話題になり、自分はどれがおもしろいと思ったか、それはなぜか、といったことを他の人に説明する、ということでレッスンのほとんどの時間が費やされたのだが、日曜夜に会った、先生ともう一人の生徒さんと私とがそれぞれ「見た中ではこれが一番だった」と結論づけた『主人公』が何も受賞していないのが残念。作為的すぎるとして審査員に嫌われたかな。

*1:コンペ作の上映では毎回入場時に投票用紙を渡されて、帰りに投票するよう呼びかけられる。紙には5段階の評価と線が印刷されており、その中で自分の評価する線を手で破るだけなのでとても簡単。

*2:会場に入ろうとする人の行列がすごかったらしい

*3:これはコンペ作ではない。ちなみに言うと、これの上映の時私の斜め後ろに宮台真治が座っていた…