自転車泥棒

昨日のことになるが、映画館へと自転車を走らせている途中で、パトカーから降りてきた警官二人に呼び止められた。そのときは雨で傘をさしながら乗っていたから、てっきりそれを注意されるんだと思ってとっさに自転車を降りて対応したのだが、そうではないことは初っ端の警官の言葉で判明した。


「その自転車、カゴついてないけどどうしたの?」
「防犯登録は・・・されてないね」
「どこで買ったの?」


つまりだ、この警官らの頭の中では、
カゴのとれたボロい自転車に乗っている→そんな自転車に乗ってるなんて怪しい→盗んだ自転車なんじゃないの?
という変換がなされていて、私は不審者として呼び止められたらしい。
私の自転車のカゴは数年前に壊れてとれてしまったのだが、そのカゴで2つ目だったので、このボロい自転車にそれ以上手をかけることもなかろう思って、以来カゴはとれたままになっている。それでも大きな不自由は感じない程度に生活できているので。
しかしまさか、そのせいで盗難自転車よばわりされるとは思わなかった。ちょっとショックでしたよ。
それに失礼しちゃうわ。


先の質問への答え


−−数年前に壊れてとれてそのままなんです。(ほっとけ)
−−してません。(だって買ったのここじゃないし)
−−仙台です。(もう10年近く前のことだから、もうどこの店で買ったかなんて関係ないと思う。それに買った自転車屋はもう店閉めてる)


のあと、
「すみません、急いでるんですけど。映画を観に行くので。」
と言ったら、片方の警官が自転車のデータを照会してる間私の相手をしていたもう一人の警官が、「なんていう映画なの」と聞いてきた。正直、(なんで、んなことまで答えなきゃならんのだ)と思ったし、言ってもたぶん知らないだろうと思われる映画名を口にしたあとの相手の微妙な反応を見るのが嫌で、二重の意味でだるかったんだが、こんなことで疑われてはたまらないと思ったのでちゃんと答えましたよ。クイーンと。
別に強権的な態度ではなかったし、傘さし運転については「濡れると寒いだろうから目立たないようにして乗りなさい」と言ってくれたりして、そんな嫌な感じの人たちではなかった。それに、先日知り合いが自転車を盗まれたという話を聞いていたので、こうして丁寧にチェックして廻っている仕事ぶりは逆に心強くもある(こういう仕事の結果として彼の自転車が見つかればいいなあ)。
が、確認程度とはいえ、そのことで自分が呼び止められるのはあまり気分のいいものじゃないね。


それにしても、今までボロ自転車だから盗まれることはないだろうと思ってきたのだが、世間の認識は逆だったらしい。