BS世界のドキュメンタリー

今週は「夢を追う人」というテーマで集めているらしい。先日見たミーン・ガンバールさんのドキュメンタリーもその一つだった。今日のは再放送らしいけど。


山間の仏教国ブータンを舞台に、新たに僧院に入る少年と、新しい音楽を皆に受け入れてもらおうと奮闘するDJの若者を交互に映しだしているドキュメンタリー。合間に、文化の独自性を維持しようとしてきたブータンでも、若者はただ仏教の教義や習慣通りに生活することに疑問を感じ始めているなど、変化も訪れていることがインタビューなどで語られる。映像に出ているものを見ただけでも、若者や子供には民族衣装を着ない人も多いみたいだし、子供に人気のスポーツはサッカーだしね(僧院の子供僧侶達が袈裟を着てサッカーをする図はほほえましかった)。そういった事象の両端を代表する人物として、この若者二人を取り上げているのだろう。
しかし興味深かったのが、民族衣装を着ることを推奨するなど、政策として積極的に独自性を守ろうとしている国で、皆が英語を話せること。インタビューに答えてもらうと、皆、子供でさえ、ちゃんと(訛ってはいるが)英語で答えるのに驚いた。しかも見ていたら、国で唯一の*1放送局でのニュース番組が英語でされているのだ。ということは、幼い頃からかなり体系的に実践的な英語教育がなされているということだよな。
今まで、言語の違いが容易な欧米化を避けさせ、ある程度独自性を保つことに寄与するのだと思ってきたが(それは、いい意味でも悪い意味でも)、ここではそれは当てはまらないらしい。しかもそういう意識はないということだろうか。
なんだろ。インドに隣接するという地理的な理由によるものかな。
なんにせよ、非常に興味深い。

*1:ケーブルテレビでか衛星でかはわからないが、見ることは「200チャンネル以上可能」だそうだ。それで欧米や日本の番組を見ている人も多いみたい。今やどこでもそうなのね。