クレしん オトナ帝国

テレ朝も気が効かないなあ。今やるなら「爆発!温泉わくわく大決戦」だろうに。*1
でもたぶん、オトナ帝国がものすごく評判が良くて、15周年で放送するならこれしかないってことだったんだろう。それはそれでもちろん納得のいく話なわけです。
私は8時過ぎ、後半に入ってから(靴の匂いかぐ辺りから)見たのだが、それでも感動したし、改めてすごい作品だと感じた。この作品については、ストーリーの訴求要素が強いこと、また、「子供向けアニメなのに大人の評価が高い」と言われるせいか、賞賛も批判もわりと単純な観点からされていることが多いように思うのだが、この映画がすごいのは、その設定や脚本に加えて、演出もカメラワーク(と、アニメで言うのか知らないけど)もすばらしい、映画として必要な要素が高いレベルで揃っているからだと思っている。もちろん、子供向けアニメかどうかは全く関係なく。
特に今回は途中から見たせいか、カメラワークと構図の素晴らしさに感心することしきりだった。特にタワーに入ってからラストまでの流れは神がかり的。もちろんそこにはアニメならではのデフォルメの効いた作画も含まれるのだけど、それだけではない、無駄がなく巧みな見せ方。たぶん原恵一監督に実写のカメラを動かさせても、迫力のある絵を撮ってくれるはず。
ま、そうは言いつつも、やはりあのストーリーに泣いちゃうんだけどね。今夜はクレしんを見てむせび泣くお父さんお母さん(及びその予備軍)が続出していたはず。(笑)

*1:丹波哲郎が温泉の精として特別出演