閉会式

とうとう今日が最終日。閉会式に行ってきた。
各賞の授賞結果は下の通り。
公式サイト(YIDFF)からのコピペ)


インターナショナル・コンペティション
審査員:崔洋一(審査員長)、ドミニック・オーヴレイ、賈樟柯ジャ・ジャンクー)、呉乙峰(ウー・イフォン)


ロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)
『水没の前に』監督:李一凡(リ・イーファン)、?雨(イェン・ユィ)/中国


山形市長賞(最優秀賞)
ルート181』監督:ミシェル・クレフィ、エイアル・シヴァン/ベルギー、フランス、イギリス、ドイツ


審査員特別賞
ダーウィンの悪夢』監督:フーベルト・ザウパー/オーストリア、ベルギー、フランス


優秀賞
『海岸地』監督:アルベルト・エリンフス、オウジェニー・ヤンセン/オランダ


優秀賞
『静かな空間』監督:メルヴィ・ユンッコネン/フィンランド


アジア千波万波
審査員:村山匡一郎、ピンパカ・トゥイラ


小川紳介
『チーズ と うじ虫』監督:加藤治代/日本


奨励賞
『大統領ミール・ガンバール』監督:モハマド・シルワーニ/イラン
『ガーデン』監督:ルーシ−・シャツ、アディ・バラシュ/イスラエル


特別賞
『Dear Pyongyang』監督:梁英姫ヤン・ヨンヒ)/日本
『25歳、小学二年生』監督:李家?(リー・ジアホア)/台湾


市民賞
イラク ― ヤシの影で』監督:ウェイン・コールズ=ジャネス/オーストラリア

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国際映画批評家連盟FIPRESCI)賞
『チーズ と うじ虫』監督:加藤治代/日本


国際映画批評家連盟最優秀短編映画
『忘却』監督:ジェレン・バヤル、ディレキ・イイギュン、エリフ・カラデニズリ、オズゲ・ケンディリジ、サヴァシュ・イルハン/トルコ

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コミュニティシネマ賞
ダーウィンの悪夢』監督:フーベルト・ザウパー/オーストリア、ベルギー、フランス


イラク−ヤシの影で」が市民賞を獲ったのはうれしい。私の一票が活きたということだもんね。これが、一般人が映画祭に参加して感じられる醍醐味でもある。ただ、市民賞というのはよい票がいくつ入ったかという単純に数の問題なので、より多くの人(しかもゲストとプレスは投票できないので、一般人)を集められる話題作が獲りやすいという構造があるのだが。映画祭中に近くの席になった人と「どの映画がよかったか」という話題になって知ったのだが、「イラク−ヤシ」は、映画祭とは関係ないテレビ番組などでも紹介されていた、かなりの話題作だったらしい。全然知らなかった。
しかしメインの賞にはかすりもしなかったか。厳しいなあ。私みたいなシロウトに好まれる情緒的に過ぎる映画ってことなんだろうか。
私が(きちんと)観た映画と賞を獲った映画はほとんどかぶっていなかった。(^^; そして、寝てしまったとここで書いている作品と、他の作品と時間が被っていて迷った末に切った作品が多く獲っていた。(爆)
そんな中で、「ガーデン」の奨励賞と、「結果について今か今かと待ちわびているニノとドゥドゥに早く報せたい」と言っていた監督のコメントがとてもうれしかった。
まあ、限られた時間の中で観ている者にとっては、授賞する作品に当たるかどうかはある程度は運だからね。自分にはこの手の情報を交換するようなコミュニティーもないし。
あとは、今回は仕方ないと割り切ってはいるけれど、「寝ない。寝不足状態で観ない。」というのは映画鑑賞する上での大前提だということを思い知った次第。(とても反省してます)



その後、クロージング上映の佐藤真監督「OUT OF PLACE =Memories of Edward Said=」を鑑賞。
あー、2時間20分近くの上映時間は長かった。何が言いたいのかというと(略)
いやでも、部分部分とても興味深かったのは確か。「ガーデン」での私の疑問に一部答えるものでもあったし。
ただ、これだったらBS1辺りでそのまま放送してくれてもいいんだけどな。うちで落ち着いて見た方がもっと余裕をもって鑑賞できそうな気がする。メインとなっているこの会場はもともと映画館ではなく公民館のホールなので、椅子の背もたれが低いし飲食禁止だしで、長時間疲れずにスクリーンを見続けるようにはできていないのだ。
それにしても、これもそうだが、今年の映画祭では、時勢を反映してか、パレスチナイスラエル問題を取り上げた映画が多く目についた。昨日私が観た「いつまで、いつか・・・。」もパレスチナ難民の複数の家族にインタビューした映画だったし、今回市長賞を獲った「ルート181」もこの問題についての映画。そしてもちろん「ガーデン」もある意味そう。
何本か観ることだしせっかくだから「ルート」も観ようかとも思ったんだけどねえ。上映時間が4時間半というのを知って断念した。今の私に耐えきれるわけがない。(涙)
「OUT OF PLACE」のエンドクレジットでアラビア語の日本語字幕担当者の名前が「重信メイ」となっていたのを見て思わず「あっ」と声に出してしまったんだが、あれってやっぱり、日本赤軍重信房子の娘だよねぇ。
といっても特に彼女のことを知っているわけではなく、何かの雑誌で見た、めっちゃ美人で頭の良さそうな女性というくらいの印象しかないのだけど。


閉会式が始まる頃、ゲスト席の自分からわりと近いところに「憶え書き」のチョン・ジエン監督を見つけた(今回の映画祭で初めて見た。でもパンフに載ってた顔だったから間違いないはず)。だから、これが終わったら「あなたの映画のここが好きだ」ということを伝えるぞ、translatorが近くにいなかったら英語で何て言おう。なんて考えてたのに、上映が終わったら彼は席からいなくなっていた。(爆) 上映が開始された時は残ってたのに。たぶんクロージング・パーティーに行っちゃったんだな。
一昨年にも似たような経験をして、ためらわずにすぐ英語で話しかけられる語学力と自信があれば・・・と後悔したのだが。また同じことをやっちゃったなあ。