仙台短篇映画祭

shortpiece! 05

ショートピース!仙台短篇映画祭05を観に行ってきた。
映画祭といっても規模の小さい、メディアテークで毎年やっているイベント。今日から明後日までの3日間で10プログラムを上映する予定で、今日は私はその中でも一番最初の、手塚治虫のアニメーション特集を鑑賞した。明日も2本観る予定。
プログラムを見ればわかるとおり、今日は蔡明亮の長編と短編、明日は塚本晋也特集などもあるのだけど、まあいいかなと。来週は地元の映画館でヤン・シュバンクマイエル特集があるし、来月にはドキュメンタリー映画祭も控えてるから、少しセーブして一番観たいのだけにしておかないと。


観たプログラムのタイトルは「手塚治虫 10の実験フィルム」。
手塚治虫が商業アニメとは別に作っていた実験アニメーション集。
手塚治虫の実験アニメというと、以前何かのテレビで見た、コマ送りのフィルムの中を人物が自由に動くアニメーションが強く印象に残っていて、「手塚の実験アニメは面白い」という思いだけがあったんだが、実際やはりとても面白かった。上映作品の中には、その以前に観た作品「おんぼろフィルム」もあり。
上映作品は次の通り
・自画像 (1988)
・プッシュ (1987)
・おんぼろフィルム (1985)
・創世記 (1968)
・しずく (1865)
・ジャンピング (1984)
・人魚 (1964)
・めもりい (1964)
・おす (1962)
・ある街角の物語 (1962)

これらの中で特にすごかったのは「ジャンピング」かな。
人物(視点の持ち主)の姿を一切描かずに、視界(=映像)の変化だけで、人がジャンプしながら進んでいく様を表現してみせている。ただ「飛ぶ」のとは違う「跳ぶ」身体的な感覚をうまく表現していて、見ていて新鮮な体験だった。視界の中に飛び込んでくる風景もひねりがきいていて面白い。
もちろん、「おんぼろフィルム」もとても面白かった。思わずひざを打ちたくなるアイデア満載。「人魚」も最初はスケルトンな人物が動くおしゃれな作品かと思いつつ見ていたら、話は思わぬ方向へ。「創世記」や「しずく」や「プッシュ」のブラックユーモアもいいし、「めもりい」のコラージュという手法と時代を感じさせる内容との組み合わせも面白い。ホント、どれもそれぞれよかった。
と言っても、「ある街角の物語」については寝不足からか何度かうとうとしてしまった(だから内容おぼろげ)ことを告白しなければならないけど。(←またそれかよ)
いやでも、20〜40年前の作品でも全然古さを感じさせない、しかもそれぞれ全然タイプが違う作品の数々。やはり天才だったのだなあ。
あとで調べてみたら、DVDで出てるみたい。

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映画祭のポスター(サイトに載ってる)やチラシのヘタウマなイラスト。どっかで見たことある感じだなあと思っていたんだが、メディアテーク1階のNADiff bisに売られていた本を見てやっと気がついた。ウィスット・ポンニミットだ。ポスターの方にはメディアテークが描かれてるから、新たに描いてもらったんだよね。
最近結構人気者みたいなのに(といっても、実は今日本を初めて見た自分)、すごいじゃん。

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