Shall We ダンス?

Shall We Dance?

今日から開館した新しい映画館に行ってきた。
今度はミニシアターだけでなくロードショー館も兼ねるので、華々しい開店になっているのかと思いきや、意外に地味。お祝いの花は館内にあって外からは見えないし、入り口はシンプルで周りに客もいないので、本当にここでいいのかとちょっと戸惑ってしまったくらい。
でも、中に入ってみたらちょっと暗めの照明で高級感があって、なかなかよさそうな雰囲気。元はパチンコ店だったビルの一階フロアーを改装しているんだが、そうとは思えないくらい清潔感があってきれいだった。そして意外に広かった。私が入った上映室は席数も200席あって、以前のミニシアターとは違う映画館のようだ。
とはいえ、入ってみたら、席は5分の1も埋まってなかったけど・・・。自分は座席のちょうど真ん中当たりに座ったんだが、前の方ガラ空き。話題作の公開日の夕方の上映、しかも新しい映画館での上映なのに。大丈夫なのか。まあ、この映画館らしいといえばらしいけど・・・。(笑)


で、映画についての話。
日本版とは主人公の家庭の設定が変わっているので、ラストの感じが大きく変わっている。ダンスが珍しくない国だからダンスを習うということの意味合いも違ってくるため、日本版のような「恥ずかしさからくるおかしさ」とは笑いのポイントも違う。
けど、私はこれいいと思うなあ。ダンスをする喜びが楽しく表現されていて(この辺の演出は日本版とほぼ同じ)、ダンスが始まるとちゃんとロマンチックな空気が流れるというだけで十分いい。
そして、日本版より直球のロマンスになっている。オリジナルとの一番の変更点もそこにあるのだけど、実は私はそのシーンで思わずホロッときてしまったのだ。ベタなんだけど、そういうシーンを思いっきり素敵にロマンチックに演出してみせただけで、映画としては合格なんじゃないだろうか。
この映画の主人公と同じくらいの年齢の夫婦が日本版を観に行ったらちょっと微妙な雰囲気になりそうだけど、米版では素直に幸せな気分になれそうな感じ。逆に言えば、幸せが結局全く揺らいでないところが、この映画の弱点でもあるのだけど。あとは、ラストのラストで大味気味になるのが残念ではあった。
リチャード・ギアはもういい歳だろうに、素敵だ。映画の中でもチャーミング・オーラをばしばし放っている。役所広司の役を彼がやると聞いたときは、えええ?と思ったものだけど、彼の優雅さによって、この作品がオリジナルとは違うロマンチック・コメディとして成立している。スーザン・サランドンも同じくいい歳なのに、かわいい。途中、胸の谷間を思いっきり強調した服(普段着なのに)を着ているシーンがあって、見てるこちらもちょっとドキドキしてしまった。すごい自信だ。