千年女優

話を知ってるし、このアニメで凄いのは作画と演出なんだよねー、なんて思いつつ見ていてもやっぱりおもしろくて、ラストへと駆け抜けていく怒濤の展開と演出にはぐいぐいと引き込まれてしまう。短い時間であの演出なのに、いくつもの恋の物語を見守ってきたような、不思議な充足感があるんだなあ。
あと、細かいことだけど、カメラのゆれをちゃんとカメラっぽくアニメで見せている演出に今更ながら感激。
賛否両論のラストの言葉には、公開当時はなんだこりゃとずっこけた覚えがある。あの一言で、物語から直前まで引きずっていた重いものがはずされて一気に身軽になるんだよね。それを肯定的にとるか否定的にとるかなんだろう。私は今は、これがいいのかもと思うようになってきた。女としての純粋さを全うし、それを肯定できるなんて、すごく素敵で強いことじゃないの。