新聞の中の文化記事

今日の朝日新聞に、オレンジレンジの盗作疑惑騒動について書いてあった。
私自身はこの話題には特に関心がないし、記事もそこを問題にはしていないんだが、際どくてメディアが避けがちな話題に足を踏み入れて書いているという点で興味深かった。読み始めて、ちょっとおもしろいな、と思って署名を確認したら、書いたのは近藤康太郎氏だった。
彼の記事は、対象に正面から向き合って書こうとしていると思えるものが多くて好きだ。
この人、前はNY支局にいたんだよな。私がこの人を知ったのは、「特派員メモ」で、彼が「NYのクラブでトイレに入ったら外人がリンゴを食べていた」とかなんとか、かなりあやふやだけど、そんな内容のことを書いていたのを読んでから。おもしろいことを書く人だと思って、それから気をつけてみると、文化面でNYからのブロードウェーのレビューやミュージシャンのインタビューをこなしているのはみな彼なのだった。東海岸の文化を担当していたようだ。
それが数年前に日本に帰ってきたようで、最近は文化面でよく名前を見かける。
素早い対応で出された(もともとはオレンジレンジのライブ評に対する批判に応えるような形で書かれた記事だった)今回のような記事を読むと、朝日の音楽担当には彼がいてよかったと思うなあ。少し前に某映画レビューサイトで、朝日の文化部の衰退が指摘されていて*1、特に映画関係の弱さを感じているからなおさら。
彼に続くような記者がでていないところにまた弱さも感じるのだけど。

*1:映画評や記事で取り上げるタイミングが遅い、など。自分もなんとなく感じていたことなのでとても合点がいった