ゴッドファーザー&サン

Godfathers and Sons

ブルース・ムーヴィー・プロジェクト、その2。
映画は、マディ・ウォーターズのアルバム「エレクトリック・マッド」でブルースを好きになったというチャックDが、アルバムレコーディング時のオリジナル・メンバーらと共にレコーディングして彼らの音をサンプリングしたヒップホップの曲をつくる、というプロジェクトが主軸となっている。
そして映画のもう一つの柱が、その「エレクトリック・マッド」を出したシカゴのブルース・レーベル、チェス・レコードの創設者の息子が語る、チェス・レコードの歴史。これにシカゴ・ブルース・フェスティバルなどのライブ映像が華を添えている。
映画の中の割合ではそれぞれ1/3くらい。それぞれ興味深い内容ではあったけれど、予告編で新旧の出会いという要素に惹かれた(そしてブルースに全く詳しくない)口としては、そこの部分にもうちょっと時間をかけてくれてもよかったかなと思う。レコーディング・スタジオでの往年のミュージシャンらの演奏に、若手となるヒップホップ・アーティストが加わる瞬間はスリリングで、その興奮のようなものが伝わってくるだけに、映画で描かれているのがそこまででその後のフォローがないことがちょっと残念ではあった。