MONSTER

というわけで、見ました!MONSTER 1巻3話!
期待に違わぬ出来だった。
OPもEDもかっこいい。OPの雑踏の中を主人公が歩くという図はマスターキートンのときと同じだが、映像はあのころより洗練されている。音楽がかっこいいし、それにあわせて後々重要となる映像が次々とテンポよく出てくるので、原作を読んでいる者としてはワクワクした。
EDもいい。音楽はデヴィッド・シルビアンのオリジナル曲で、画面の右側に出る画像は、後に話のキーとなる絵本「なまえのないかいぶつ」の1ページ。うーん、不穏でいい雰囲気。この絵本のページは今後少しずつ進んで行くらしい。楽しみ。
本編は、以前に掲示板などで評判を読んで知っていたけど、ホントに台詞や構成は原作とほとんど同じだった。(笑) これ、脚本家は楽だろうなあ。でもそれでもいいと思うんだよね。下手に変えるのではなく、原作の雰囲気をそのままに映像化することを主眼としているのだろう。演出自体、そのことにかなり気を使っているように感じた。
特に恐怖の演出が上手い。少女ニナの「コロシテ・・・」というつぶやきが真っ暗な画面から聞こえるところなんて本当にゾクッときたもの。そういえば原作の初期の何に惹きつけられたって、得体の知れないものに対する恐怖だったことを思い出した。
細かい動きがちゃんと表現されているのにも感心した。手の細かな動きとか、人をジッと見つめるときにまばたきを2回するとか、歩くときに体を揺らせるとか。人の動きのクセのようなものがちゃんと演出されていて、いかにも浦沢マンガに出てくるキャラたちはそういう動きをしそうに思える。そういった演出が、この物語にアニメとしてのリアリティを与えているのだろう。
つまりは職人的な演出のアニメと言えるかも知れない。小島正幸はわりとそういう傾向があるのかな。
この1巻のレンタル開始が今月8日で、次が22日。案外早い、とは思うけど、続きが待ち遠しい。