ムッソリーニとお茶を

BS2にて。以前ビデオでも観たことあるんだけどね。
我が道を行くばあさまたちのパワフルさと空気の読めなさに呆れ笑いつつ、最後にはちょっとしんみりとした気分になれる作品。結構好きです。
本来弱者となる側が弱者としてふるまわないところが、戦争を描いた映画としては独特でおもしろい。だって戦争中に敵国で収容されてる身だってのに、優雅にお茶するわパーティーに出かけるわなんだから。どこにいても自分たちの生活スタイルは変えないわ、ってところが頑固というか空気読めてないというか。
そもそも、人の国に来て英国スタイルを強引に押し通すところからして、その国の人間にしてみたらきっと鬱陶しいはず。彼女たちを見てると、ウフィッツィに犬連れてきて館内でお茶してる方が悪いって。(笑) と思ってしまうもんな。彼女たちは彼女たちなりに必死だし、憎めないキャラなんだけど。被害者ベッタリじゃない、その辺のユーモアとギリギリのバランス感覚があるおかげで、単なる悲劇一辺倒の描写から逃れていると思う。