半日分の記録

仙台に髪を切りに行ってきた。
いや、一応他に目的はあったんだが・・・。
Zepp SENDAIZEPPET STOREが出演するイベントがあったのだ。他の出演者はブッチャーズ、ACIDMANGOING UNDER GROUND椿屋四重奏、the youthなど。他にもう一バンドあった気がするけど覚えてない。とりあえず、ヘアカットが終わったらこれを見に行くつもりだった。
が、間に合わなかったのだ。会場に着いたときにはすでに次のGOING UNDER GROUNDのライブ中。美容院に2時半に予約を入れたのに終わったのが6時過ぎと、思いの外時間がかかってしまったということもあった(これはもっと早くに美容院に行かなかった自分が悪い)けれど、まさかこんなに出番が早いとは思いもしなかった。7時頃着いても余裕で間に合うだろ、なんて思ってたのに・・・。まさかゼペットがGUGの前にくるとは。
気が動転してしまって、会場のイベントの進行表にあった他のバンドの出演順はちゃんとは見なかったのだが、ゼペットの前には2バンドくらいしかいなかったような気がする。てことは、名前も覚えてないバンドやthe youthと同格扱いですか。そしてACIDMANや椿屋より下かよ。ありえねー。これも時代の流れだろうか。


・・・というわけで、結局イベントは見なかったのだ。前売りチケットを買っていなかったのが幸い。
しかたがないので、余った時間をCD屋での試聴に使うことに。
以下は、試聴感想メモ。


新星堂のワールド・ミュージック売場で試聴してまわる。
オマール・ソーサ(ASIN:B0002CHSW4)・・・期待していたよりのんびりした音でちょっとはずれた感じが。今回はそういう風に作ってるらしいのでそれがいいのだろうけど、気分ではなかった。今年出たこれのもう一つ前のアルバムがアバンギャルドでおもしろそうだった覚えがあるのだが。そっちをもう一度試聴したかった。
ロマーヌ・・・最初の曲はクールでかっこいい。ただ、ジャズっぽいアレンジに流れていってるようなのが多いのが残念。でもきちんと聴けばすごくよさそうな感じはする。
ファンファーレ・チョカリーア・・・ドキュメンタリー映画公開記念盤。映画は去年の山形ドキュメンタリー映画祭にて鑑賞済み(当時は「炎のジプシーバンド」というタイトルだった)。そんなわけで、ああこんな音だったなあと思いつつ試聴した。映画はドキュメンタリーとして見るとちょっと語り口に甘さがあるが、音楽映画としてはおもしろかった。映画祭でも、実質最終日のしかも夕方の再上映にもかかわらず通路に座る客が出たほどの人気作品だった。たぶん(モロ・ノ・ブラジルのように)地元でも一般公開されるだろうから、もう一度見たら買ってしまうかも。


次にロック売場でアメリカのSSW新譜などの試聴コーナーへ。
Morning Becomes Eclecticのゲストライブで初めて知ったKeaton SimonsやRachael Yamagataが置いてあるのにちょっとびっくり。彼らはローカルなアーティストだろうと勝手に思いこんでいたので。実は結構知られた人たちだったのか。
新星堂は流行にはめっぽう弱いが、この手のアメリカン・ロックやワールド・ミュージックの紹介については良心的でいいと思う。
試聴した中では、Jay Farrarのライブ盤(ASIN:B00023NCTG)がよかった。私はアンクル・テュペロもサン・ヴォルトもちゃんと聴いたことがないのだけれど。DVD付きで2000円強。
でもWilcoの試聴はなし。彼らは別の方向にいっちゃったから・・・。その辺が新星堂。(笑)


ついでにケミストリーの「いとしい人」(ASIN:B00027LKBE)も試聴。
いつもサビしか聴いていなかったので、フルコーラスで聴くのは初めて。しつこいようだけど、始めの柔らかなホーンの音から完璧にSPANOVAの音! 嬉しくて涙が出そうになってしまった。もちろん、ベースもメロディー・ラインも、バック・コーラスの入り方さえ全くのSPANOVAワールド。はっきりいって、音のつくりは驚くほど完璧だ。手抜き一切なし。
しかし一番驚いたのは、そこにケミの声が違和感なくはまっていることだった。この手のアイドル的な「アーティスト」にありがちな、やらされてるようなゴテゴテしさやよそよそしさは感じられなかった。そして彼らも簡単ではないであろうメロディーを歌いこなし、きれいにハモっている。
今日は他にもいろいろと試聴したけれど、(自分の好みの音とはいえ)その中で一番よかったのはこの曲だと断言できる。つくづく、これがCCCDなのが残念。
ケミとSPANOVAの相性がこんなによかったなんて。ケミは一度、SPANOVAにプロデュースを全面的に任せてみたらどうだろうか。売れないかもしれないけど(笑)、たぶん評価はとても高いアルバムができあがるはず。私も聴いてみたいよ。
今ならどこのCD屋でも試聴機に入ってるだろうから、「いとしい人 (Single Ver.)」、試聴だけでもしてみてください。本当にいいから。


で、一方のSPANOVAは今どうしているかというと、シカゴのHeftyから出ているSlickerのシングルにremixを提供したりなどしているらしい。Heftyでの初仕事だね。次回作がHeftyから出るという噂も本当になるかも。
と書いてから、Heftyのショップサイトにあるそのシングルの説明を読んでみたら、"new HEFTY band signing SPANOVA (Tokyo, Japan)"という記述が。おぉぉ。やはりマジでしたか。


次にHMVに行ったが、んー。洋楽では試聴した中で特に耳に留まるようなものはなし。
通常のセール+在庫一掃セールのようなものをやっていたみたいで店内がやたらごちゃごちゃしていたが、その分新譜の置き場がなくなっていたようだ。Wilcoが試聴機どころか新譜の棚にさえ置かれてないってのはどうなのよ。
というわけで邦楽。


夜光虫(活動停止していたとは知らなかった)のMC二人の作品が店の前面に出ているのが仙台らしい。
KUTTS(ASIN:B00028XCX2)・・・ああ夜光虫だなあって感じの音。2曲目にハンガーが参加していたが、悪いけどハンガーとの差を感じてしまった。ハンガーがラップしてるところだけすっきりとして聞こえる。
TATE(ASIN:B000244U3C)・・・女性シンガーとのユニット。音はいい。けど、表現が直裁的すぎて聴いていて恥ずかしくなってしまう。以前別の作品を試聴したときも同じようなことを感じた覚えがあるなあ。あと、女性シンガーの歌い方がいまいち。


OCEANLANEASIN:B0000D8RMN)・・・日本のエモバンド。紹介文にDashboard Confessionalが好きな人なら気に入るはず、と書かれていたが、まさにそんな感じの音だった。日本のこの手のバンドでここまで日本を感じさせないのは珍しい。曲も音もいい。もしDCの前座でアメリカを回ったらそのまま人気バンドになっちゃいそうな、そんな感じさえする。強いて言えば個性が弱い、かなぁ。でも曲がいいしホントよくできてるんだよね。