映画館話

久しぶりに仙台のタウン誌を立ち読みしていたら、映画の上映予定表に初めて見る映画館名を発見。住所を見たところ、どうも今年に入って閉館が決まったというニュースのあった映画館のあった場所らしい。そこをどうやら市内の別の映画館チェーンが買い取って、音響設備を新しくして再開させたようなのだ。
いやー、これは嬉しい。
もともと、ここ数年仙台では市街地の映画館が次々に閉館するという事態になっていた。今回生まれ変わった映画館を含めると7館ほどが閉館している。そしてその代わりに郊外や隣接町に大型シネコンが続々とできているのだ。
音響設備のいい新しい映画館が増えることはいいことだと思う。けど、車をもてない貧乏学生にとっては自転車で廻れる範囲にほぼ全ての映画館があるのはとても便利なことだったんだよね。特に今回閉館が決まっていた映画館は、ミニシアター・チェーンのフォーラム(今回買い取った方の映画館)が仙台にできるまでは仙台の単館系映画の中心だった。だからよく通ったし、例え閉館になるまでドルビー・ステレオしかないしょぼい音響設備であったとしても、愛着があった。フォーラムができてからは存在感が薄くなってしまっていたけど、それでもそういう仙台の文化の一翼を担ってきた映画館が閉館して、さらに客の足を郊外に運ばせる事態となるのはとても残念なことだと思っていたのだ。
それを同じく単館系のフォーラムが買い取って再生させるなんて、これ以上のことはない、と思う。フォーラムがそんなに儲かっているとは思えないし、郊外のシネコンとの競争も激しいだろうけど、がんばってほしい。