シンドラーのリスト

口直しに、帰宅してからBS2で「シンドラーのリスト」を。
収容所の描写にはスピルバーグユダヤ人としての執念を見た気がした。結局これが描きたかったということなんだろう。
実は見るのは初めて。白黒の画面、物語の主題などから、暗く重苦しく見ているのが辛くなるような映画という印象をもっていて積極的に見る気になれなかったからだ。しかし意外にも、これだけ重い話を描きながらも、次々に起こるイベントに退屈せずに見られてしまった。そこがスピルバーグのすごいところなのだろうが、別の見方をすると、映像で物語を語る力が強すぎて、それにのせられて見ていれば深いことを考えずとも見終えることができるということでもある。テーマはどうあれ、このつくりはエンタテインメント作品なのだと思う。
これだけのエピソードをよく描いたなと思う一方で、それがエンタテインメント作品を作り続けるスピルバーグの限界であるようにも感じた。