イノセンス再び

映画館のスタンプがたまったので*1イノセンス」(2回目)を観てきた。
一度観て慣れているので、引用の多さはほとんど気にならず。引用といっても会話の内容に沿っているので普通に会話として聞き取れる程度のものだし。そして引用が気にならなくなると、逆に情報の薄さが気になった。特に前半は、(前回と言ってることが違うけど、)台詞としてもビジュアル的にも情報量が少ない気がする。また、前回観たときもヤクザのアジトに押し掛けるときの絵が安い感じがするのは気になっていたんだが、今回観て確信。やはり前半の絵には安い部分が多い。カニ男のところなんてあちゃー、やっちゃった、って感じ。あの辺なんとかならなかったんだろうか。
一回観てストーリーが頭に入ってるからかもしれないが、ストーリーの最終的なしょぼさはこの映画に関しては問題ではないような気がした。内容的には、今回、バトーと犬、子供と人形の関係など細々とした点で確認したこともありつつ、全体的にはまあこんなもんでしょ、って感じで不満はなし。が、前半部分の演出が緩いので全体的に見たときにリズムがよくない。そこが一番問題のように思えた。これじゃカンヌの審査員をだませないかもしれないぞ。(笑)
ただ、後半、キムの館からの描写はいい。もしこの映画をここから観たなら80点つけてもいいな。また、船に突入してからのシーンは今回は少佐とバトーのラブストーリーとして楽しむことができた。2人がお互いを気遣う描写が細かくて切ない。


前回違和感を感じまくったCGだが、今回観て、あれは(電脳などによる)異世界への進入を表すような意味があるのではないかという気がしてきた。バトーがハックされた商店のドアやキムの館がCGでできていて、明らかに違和感を感じさせるのは、そういう意図があったからではないだろうか。

*1:私はその映画館のプレミアム会員になっているのでいつでも1回1000円で見られる。さらに1回1スタンプで6個スタンプが貯まると1回タダになる。