花田少年史

昨日、たぶん全国放送からは一年以上遅れてだけど花田少年史が終わった。
なぜかうちの地元では日テレ系の深夜アニメが放送されていなかったのだが、ある時突然はじめの一歩が始まって*1、それからはそのまま花田少年史まで続けて放送されている。


原作を知らなかったので(原作者は一色まこと)始めはただなんとなく見始めたのだが、すっかりはまってしまって毎回泣かされっぱなしだった。毎回、オバケが見えるようになった男の子が、未練があって成仏できないオバケのお願いを聞く、というパターンで、古典的とも言えるほどベタな展開をするのだが、これがいいのだ。話の良さもさることながら、丁寧な演出が素晴らしい。笑うところは笑わせてくれるし、泣くところは泣かせてくれる、オーソドックスだけどとても気持ちのいい演出をみせてくれた。オーソドックスとは言え、今このレベルの演出が見られるアニメがどれだけあるるかというと、ねぇ。また、(優しめの)色彩も*2丁寧な背景美術もキャラクターの表情も声優もみなよかった。OPアニメーションはそれだけで単独の作品として成り立つくらいいい出来だし。あれを見ただけでワクワクしてくる。やはりマッドハウスさすがだわ。
公式サイトを見たところ、花田少年史はアジアテレビジョンアワードという賞で長編アニメーション部門の最優秀賞を獲ったらしい。それも納得の出来。残念なのは、小学三年生が主人公の物語なのに、子供の起きている時間帯に放送されなかったこと。舞台が昭和30年代ころの日本なので大人が懐かしんで見るというノスタルジックな要素もあるのかもしれないが、これは子供が見て楽しめるアニメだと思うんだよなあ。大人のものにしてしまうのはなにか違う気がしてしまう。それに、こういう良質のアニメに子供がもっと触れられたらいいのに。最近は酷い出来のものが多いからなおさらね。


私自身は、この時間帯の日テレアニメは(実家に引っ越す以前に)マスターキートンから見始めて以来ずっと見ている(ベルセルクだけ見てないんだわ)。マスターキートン*3は自分の好きなアニメベスト10には入るくらい好きな作品だし、陽だまりの樹もやはり丁寧でオーソドックスな演出で好きだった。一歩についても言わずもがな。次はエアマスターだっけ。この分だと攻殻機動隊が始まるのはいつになることか。


今、日テレのサイトを覗いてみて知ったんだけど、首都圏では現在、火曜日に攻殻だけじゃなくてその前に「ごくせん」もやってるんだね。ごくせんがマッドハウス攻殻がI.Gか。なんかすごいスケジュール。正直、首都圏の人がうらやましい。けど、ごくせんの放送開始時間が午前1時近くってのはやっぱり何か間違っているような気がするなあ。

*1:だから去年金曜ロードショーで初防衛戦の話がスペシャルで放送されたとき、こっちではまだ全然話がそこまでいってなかった

*2:まだ放送されてないけど、NHK火の鳥スタッフには猛省してほしいね

*3:花田少年史と同じ小島正幸監督。この人はいい仕事をしてる