ディパーテッド

映画「ディパーテッド」を観てきた。
英会話教室の先生の強力お勧めの作品で、先週も「観た?」「まだだけど、これから観るよ!」てな会話を交わしたところだったので、やっと観た、という感じ。
期待に違わずとてもおもしろい作品だった。
話が反転に続く反転に続く反転で、テンポよく、息をつく暇がない。マーティン・スコセッシはディカプリオにずっとこだわってきたみたいだが、ここへきてやっと「正解」にたどり着いたんじゃないだろうか。
もともとが「インファナル・アフェア」(未見)のリメイクということを知りつつ書くのだけど、やはり脚本がいい。
最初は、苦悩を抱えながら「ネズミ」を続けるディカプリオに対して、マット・デイモンの方はどうもスマートすぎやしないか、と思っていたのだが、後になって彼にも二転三転四転と転機が訪れるのだ。
特におもしろかったのが、自らが警察に潜り込んだ「ネズミ」なのにその「ネズミ」探しを任命されたマット・デイモンがさてどうするのかと思ったら、マフィア内に潜り込んだ(警察側の)「ネズミ」(ディカプリオ)と接触しようとする刑事部マーティン・シーンを、裏切り者の「ネズミ」に仕立て上げようとしたところ。この辺はなかなかの知能戦だ。この辺りから、敵・味方、裏切る・裏切らない、という構図がうまく作用して話がおもしろいように転がっていく。
その後は数分に一度人がバンバン死んでいくのだが、観ていて最後の最後まで、その着地点がわからなかった。
初めは組織のため、次は裏切りのため、最後は過去を消すために人を殺し続けるのだが、その行き着く先は・・・。そう考えるとラストではむなしさも襲ってくる。
いやー、おもしろかった。


ところで、マーク・ウォルバーグがすごくオヤジ臭くなっていて驚いた。まだ若かったはずだよなあ、と思ってIMDbで調べてみたら、1971年生まれで、1970年生まれのマット・デイモンより1歳若い。(笑) なのに、映画ではマットの上司として登場し、実際まるで40代かと思うような外見なのだ。ブギー・ナイツのころが懐かしい。すごく初々しかったのに。でもあれももう10年前なんだな。
そういえばPTAってしばらく名前きかないなあ。パンチ・ドランク・ラブ以来か。IMDbによれば、"There Will Be Blood"なる作品がすでにポストプロダクション段階らしい。主役(?たぶん)はダニエル・デイ=ルイス