麻原の死刑確定報道について

誰も、ちょっとでもいいから今回のプロセスについて掘り下げた意見を述べる人はいないのね。異例だというのなら、その異例さを検証するようなコメントがあってもいいと思うのだが。皆口を揃えたように、弁護団の対応がまずかったのだから仕方がない、という論調で片づけている。そこからは、今少しでも彼の死刑に反対していると思われるような意見(そんなことはないんだが)は言えないというような気持ち悪さも感じる。
私は法学部出身でもなんでもないので、今回の正当性については実際のところよくわからないし、何の問題もないのかもしれない。ただ、司法制度が犯罪の大小や情緒的反応に左右されることがあってはならないはずなのに、今回の麻原を巡る司法の判断や報道は、どうも易き(大衆が考える情緒的方向)に傾いているように思えてならないのだ。
森達也ならたぶん何か言うかな。でも彼をTVに出す強者TV局はないだろうな。(笑)
紀子さんと赤ちゃんのことについてもそうだが、その言論の限界性が、今の報道に感じる息苦しさに繋がっているのだと思う。