official bootleg vol.007 & smooth like butter tour

バンアパとブッチャーズとモックオレンジとプラスマイナスのライブに行ってきた。
4者4様の素晴らしいライブで楽しかった、と言いたいところだけど、ブッチャーズだけはちょっと自分の好みからははずれていたなあ。残念ながら。
一番手は+/-。
初めて聴いたんだけど、リズムオリエンテッドなかなり踊れるサウンドなのね。テクノ的な硬質で変則的なバキバキのリズムに繊細な歌という組み合わせにしびれた。全体的に透明感を感じさせる音の雰囲気もいい。めちゃめちゃかっこよかった。久しぶりに思いっきり踊りました。
日本語の練習をしたのか、あいさつも曲紹介も片言の日本語で話すのがかわいくて、オーディエンスにも大ウケ。どこで覚えたのか、「センダイサイコー」(観客:歓声)「ニイガタ*1モチョットサイコー」(観客:笑い)なんていうオチのついたおべっかまで使っていた。ブッチャーズかバンアパのメンバーが仕込んだんだろうか。
ライブ後に物販で+/-のバッジ1個100円を3種類全部購入。(←これだけ誉めておいてCDじゃないのかよ!) CDも欲しいと思ったけど、財布はロッカーにしまっていて手元には抜き取っておいた1000円札が一枚あるのみだったし、そもそも交通費も含めてほとんどぎりぎりくらいしか持ってきていなかったのだ。
それでも何か欲しかったから、バッジ。(笑)
しばらくすると出番の終わったバンドのメンバーが物販に来てスタッフと普通に話してたけど、話しかけられなかったへたれな自分。<しかも彼らの目の前で、物販のCDを手にとってじろじろと見つめるやつ(でも買わない)


二番手はBloodthirsty Butchers
うーん、予想外。私の予想では、米2バンドが先にきて、経歴から考えたら次がバンアパでトリがブッチャーズ(もしそうだったら、とりあえず見たかった3バンドは全部見られるし、ブッチャーズを途中まで見ても帰りのバスの最終に間に合う)だったんだが、この流れで行くと次がモックでトリがバンアパかぁ。いきなり目論見がはずれた。
このツアーは、ブッチャーズが+/-、バンアパがモックという、自分たちが招聘しているバンドを連れてジョイントライブをしようという企画なので、これらのバンドはそれぞれ組になってるんだな。ちなみに、某掲示板のバンアパスレによれば、初日の新潟ではモック、バンアパ、プラスマイナス、ブッチャーズの順だったらしい。
そのブッチャーズのライブは、悪くはなかったけど、ちと自分には合わなかった。
あれだけの轟音を出せるのはすごいと思うけど、曲調がストレート過ぎて。プラスマイナスの後だから余計そう感じたのかもしれないが。それに、ボーカルの声もちょっと苦手だ。
退屈なんで、目をつむってベースラインだけ追っていってみたり。田渕ひさ子ナンバガからのファンがついてるのか人気があるみたいだったねえ。「ひさ子さーん」という声援多数。


三番手はmock orange
以前から興味はあって、エモスレで彼らの去年のアルバムが「しみじみいい」なんて言われていたことからなんとなく枯れたサウンドをイメージしていたんだが、これが全然違っていた。
表現するならば、アグレッシブなひねくれポップ。
不協和音、変拍子、変調の嵐、でもポップ。っていう。リズムとメロディーがこんな風に絡み合ったひねくれポップを聴くのは久しぶり。いいなあ、この感覚。いくつかの曲については、この感じどっかで聴いたことがあると考えてみて気がついた。Built To Spillだ。BTSみたいな音、といえば、わかる人にはそのひねくれ具合が伝わるはず。*2
まさかこういうイベントでこういう音に出会えるとは思わなかった(+/-も十分な驚きだったけど)。素晴らしい!


そしてトリはthe band apart
今日は米の2バンドが素晴らしすぎて、肝心のバンアパの音がかすむかもと思われたのだが、始まってみたらそんなこと関係なく楽しかったね。確かに最初の方はモックの変調・変拍子をひきずっていたので少し単調に聞こえたけど、それも本当に最初だけ。
こないだ届いた2ndを聴いたときは、曲の完成度は高いけど、1stに比べて地味目でライブには向かないんじゃないかと思われたのだが、実際にライブで聴いてみると印象は大分違っていた。1stより構成が複雑な曲が多い分、(モックのようなひねくれポップの後では)むしろライブで聴いて楽しめるのはこっちの方みたいだ。音もアグレッシブで、CDより断然踊れる音になってる。
話は少しそれるが、1stのときも今回の2ndでも思ったことだけど、彼らはインディーズとはいえもう金のないバンドじゃないんだろうから、レコーディングにもうちょっとお金をかけるべきなんじゃないだろうか。彼らの音源は、なんというか、ひらべったいのだ、音が。音圧も他のCDに比べて低いし。もう少し粒の立った音にすれば、CDを聴いたときの印象がかなり違ってくるはず。で、それはミキシングとマスタリングの問題だと(素人の自分は)思うのだ。つくづく勿体ないんだよなあ。
閑話休題
私は、いつでもライブハウスをすぐに出られるようにと会場の後ろの方で荷物を全部手に持った状態で聴いていたので思うようには動けなかったけど、踊れて楽しかった。やっぱりいいバンドだ。
バス最終に乗り遅れないための自分的タイムリミットを10:20に決めていたので、そこにさしかかった曲が終わった時点で断腸の思いで会場をあとにした。けど、あとでバンアパスレにUPされていたセットリストを見たら、その後はアンコールで一曲やっただけだったらしい。あと一曲くらいだったら、聴いてから出てもバスには間に合ったかもしれないなあ。
でもいいんだ。最後の方で、1stの名曲"K. and His Bike"と2ndの名曲"higher"が聴けたから。

*1:彼らはツアーの初日が昨日の新潟だった

*2:BTSは未だ来日したことがない(Vo.ダグ・マーシュが子育てだとかなんだとかで。何年子育てに手を焼いてるんだ)。来日してほしい! けど、こっちまで来るわけないので、来日したらしたで悔しい思いをするんだろうが・・・