ダーウィンの悪夢 (オーストリア、ベルギー、フランス/2004/フーベルト・ザウパー)

部屋の暗さの程度と眠気を誘発する度合いの相関関係についての研究結果なんてものはないだろうか(どこかにありそうな感じはするけど)。
・・・何が言いたいかというと。
明るい間は全く眠くなかったのに、上映室が暗くなったとたんに眠気が襲ってきて・・・。(眠)
すごく観たいと思っていた作品だし、目が覚めてハッキリしてから(しかしかなり終盤)の内容は非常に面白かったのに、途中何度も意識が飛んでしまっていた(←またかよ〜)。これでも、必死で手をつねって「寝るな寝るな寝るな、自分!」と唱えながら観てたのに。しかしほとんど効果がなかった。(^^;
確かに、超寝不足だったのは事実だが。
嗚呼。私のバカバカバカぁ〜。


でもとりあえず、大体の内容はつかめているので紹介文なら書けないことはない。
アフリカのビクトリア湖に数十年前に放流されて湖の生態系を破壊してしまったナイル・パーチという魚は、ヨーロッパへの輸出という手段によって、湖の周辺に一大魚産業を出現させた。
漁師、魚の加工業者と工場、モノをヨーロッパへと輸送する飛行機のパイロット、そのパイロット達を相手にしている売春婦・・・。それらが全て、パーチへ、そしてヨーロッパや日本といった先進国の消費へと依存しており、個々がその巨大なシステムの中に組み込まれている。つまりは今更引き返せないグローバル化の一端となっている。
ところが、加工された魚を国外へと搬出する輸送機が国内に持ち込むのは、密輸された武器であるらしいことがこの映画ではほのめかされる。
雇用の源であった魚は、戦争というさらに大きなシステムの中に組み込まれてしまっているのだ。しかし、では一体誰がその状況に責任をもつというのだろう。グローバル化という流れは、知らず知らずのうちに個々人をシステムの中に組み込んでいくとともに、責任の所在を分散化させる。