クローサー

CLOSER

クローサー」を観てきた。男女4人の間でもつれる関係を描いた物語。
愛しているから近づきたい、何でも知りたい、と思うが故に、傷をえぐりあって別れていく登場人物たち。その傷のえぐりあいが、きつくて痛々しくて。見終わったら心が千々に乱されたような気分で少しボーッとしてしまった。
たった4人だけでこれだけヒリヒリした関係を描いているのは見事。
何かが起ころうとしている幸せな予感を孕んだ冒頭のシーンと、それまでの愛憎劇がうそのような静かさで終わる悲しく寂しいラストシーンの対比もいい。両方でかかっているSSWの歌がいいなあと思ったら、Damien Riceだった。名前は知っていたけど今までまともに聴いたことがなかったんだが、買ってみようかな。


冷静に考えてみればかなり自分勝手な話なんだけどね(だからこそありそうでもあるんだが)。ジュード・ロウは自業自得。(^^;
ジュード・ロウといえば、冒頭では全くの地味な会社員の姿で登場したので、彼のこういう演技も新鮮でいいなあなんて思っていたら、次のシーン(数ヶ月後?)ではいつものように輝く俺オーラをバシバシ出している男になっていて笑ってしまった。(笑) 新聞の死亡欄の記者が小説一本書いたくらいで調子に乗っちゃって、と思ったのは私だけだろうか。ラストで、一人たたずむ彼の姿がまた映画の冒頭の頃のように地味になっていて、実は少しホッとした。


字幕は戸田奈津子。観ながら、怪しいとは思ったんだよ。そしたら最後に彼女の名前が。二日続けて彼女の字幕を見てしまった・・・。キルビルでネタにされていた「ファック野郎」もありましたよ。