『PARADISO』 THE ECCENTRIC OPERA (ASIN:B00005G4PK)

EPIC (1998)

昨夜遅くに教育テレビで偶然見た「高校講座世界史」のオープニングが、エキセントリック・オペラの"チャム・チャマ・ガヤ"だった(たぶん)。懐かしくなって、夜中に棚の中を探して、その曲が入ってるこのアルバムを引っぱり出してきてしまった。
ボーカルの相良奈美と作曲・プログラミングの書上奈朋子のユニットで、クラシックの名曲などを打ち込みアレンジした上に相良のオペラチックな高音ボイスを多重録音してのせている。書上のつくるボーカル・アレンジにはちょっとオリエンタルな響きがあって、今聴くと攻殻機動隊のあの民謡ソングの西洋音楽版といった感じがしなくもない。あれが好きな人は気に入る可能性高いかも。実際、このアルバム収録の"愛のフーガ"はアニメの主題歌だったそうだから、それ系の需要がある音楽ってことなんだろう。
久しぶりに聴いたんだが、聴き始めたら結構はまって何度もリピートしてしまっている。書上の作る打ち込みはクセがあって少々鈍くさい感じがするときもあるのだけど(それが彼女の味と言えるのかもしれないが)、それさえ気にならなければ、高音ボイスに身を委ねてリラックスするのにぴったりの音楽だと思う。
今作では、ラヴェルボレロ、バッハの小フーガのように名曲に歌詞をつけた(オリジナルもあれば他からとってきたのもあり)従来のスタイルもあるが、オリジナルの曲も多く、これがなかなか。アレンジするのに力を注ぎましたって感じのクラシック曲より自由さが感じられていい曲も多い。私はオリジナル曲の中でも前述の"チャム・チャマ・ガヤ"の他、"ポンタ・ジ・アレイア"、"サンクトゥス"、"フォーリング・ムーン"などがお気に入り。