プラネテス

先週、先々週とザ・ホワイトハウス2の再放送を見ていたので放送時に見るのは3週間ぶりになるけど、やはりいい作品だ。政情不安定な国とそれに翻弄される人々を、一方はアメリカに移住してそこから大企業のエリート社員になった女性、もう一方は中国に移住して技術者になり母国に戻って母国のために産業を興そうとしている男性という二人の人物によって立体的に象徴してみせる構図がうまい。男性は、自分の工場で開発した宇宙服を主人公達の協力を得て宇宙空間でテストしているが、その最中に、母国に治安維持軍が侵攻したことを知らされる。そして国外にいる自分は身柄を保護されることとなる。
彼が宇宙から地球とその中にある母国を見下ろしたとき、地上では爆撃で工場が破壊されている、というシーンでは、いやもう、すごくありふれた構成なんだけど、ジーンときてしまった。最後の彼の言葉も切ない。これは架空の国の話だけど、どうしても現実の世界とダブってしまってしかたなかった。
こういう点としての話が、シリーズ全体の線としてつながっている大きな話の流れの中に毎回違和感なくはまっている。本当にうまい脚本だと思う。