ロスト・イン・ラ・マンチャ

ビデオにて。結局ギリギリで観ました。
うーん、見る前には、用意周到に準備されたものが一気にダメになっていくような笑える状況を想像していたんだけど。実際には、もう準備段階から予算は足りない時間は足りない役者の準備期間はないで、失敗しそうな感じがやばいくらい漂ってる。それで見切り発車で撮影開始してみたら案の定失敗するんだから、なんの意外性もなく崩れていくおもしろさもない。
天候不順やらなんやらは時間や予算、それに計画に余裕があれば回避できたことだと思う。役者の病気だけは不可抗力だろうけど、それがなくとも遅かれ早かれ頓挫していた気がするな。
参加していたスタッフも役者も気の毒に。ジャン・ロシュフォールはこの映画のために7ヶ月かけて英語を覚えたそうだが、それも無駄になってしまったわけだ。でも一番気の毒なのは出資者か・・・。このメイキング映画には個人出資者たちが撮影現場を見学に来たところが映されていたが、あの人たちは出資額を保証されたんだろうか。
とはいえ、撮影された数カットの映像はなかなかよい感じに映っており、あのままうまくいっていたらおもしろい映画ができたかも、という気にはなる。それにジャン・ロシュフォールはビジュアル的にドン・キホーテ役に完璧にはまっているし。
ただ、今後再度撮影が開始されるとして、彼は参加してくれるだろうか・・・。