The West Wing 2

ザ・ホワイトハウス2」が終わった。終わった、というか、2ndシーズンが終わっただけなのだが、3rd以降の放送予定がNHKで決まってないので実質的に最終回である。
1stシーズンを初めて見たときは声優に違和感を感じてしまって早々と視聴をやめてしまったのだが、2ndシーズン開始前に放送された、1stシーズンからセレクトした回を見てみたらそのおもしろさにはまってしまって現在に至っている。今では小林薫のバートレット大統領(マーティン・シーン)にも吉田栄作のサム(ロブ・ロウ)にも*1すっかり慣れて・・・いや、すっかりではないけど(笑)、他の局で栄作が芝居していると生暖かい目で見守ってしまうくらい愛着がでてきていたのに。
大体、2ndシーズンの途中からは中間選挙がどうだとか支持率がどうとかいった選挙の話題が中心、しかも大統領が再出馬するか否かが最重要なキーポイントになっていて、ラストに近づくにつれてそこに大問題が発生、本当に再出馬するのか、どうする大統領?!という流れになってきていたのだ。そして今回のラストは大統領が記者会見で再出馬の如何を言おうとする、まさにその直前で切れている。つまり一番重要なファクターを3rdシーズンに持ち越しているわけ。なのに、続きを見せない、再出馬するかどうかをドラマで見せないというのは全くもって納得がいかーん!!(怒)
もちろん、アメリカでは5thシーズンが放送中であることから大統領が再出馬してたぶん再選しているであろうことはわかっているのだが。放送中、どころか、NHKが番組冒頭で毎回誇らしげに見せているように、エミー賞の最優秀ドラマシリーズ賞を4年連続で受賞している本国での評価の高いドラマである。
このドラマのすごいところは、単なる政治ものではなく、人間ドラマとしてもとても面白いところだろう。だから実際のところ、アメリカの政治や行政の知識がほとんど皆無な私でも楽しめる。政治ドラマということで敬遠している人が多い気がするけど、それは全くの誤解だし、もったいないことだと思う(日本ではそう誤解されてしまったことがこのドラマの不幸なのだろうが)。そしてさらにすごいのは、このドラマでは毎回様々な話題が同時進行するのだが、そこには必ず芯となるテーマがあって、ラストではまるで複数の糸がより合わさるように話題がそのテーマの元に収束するという展開を見せることだ。毎回、その脚本の見事さや、それだけの話題をうまく扱っている演出に感心してしまう。こういう伏線の張り方はドラマ作りの一種の定理のようなものだろうが、それが毎回できている脚本なんてそうはないんじゃないだろうか。
今回の脚本と演出は特に素晴らしかった。バートレット大統領が長年のつきあいだった秘書のランディンハム夫人の死に際し、彼女との出会いを思い出すことで、自分の意志を固める。彼のその決意のほどが伝わってくるような緊張感溢れる演出で、感動的ですらあった。まさに「名作」と呼ぶにふさわしい回だったと思う。


もうとにかく、これで終わりなんていうのが信じられない気分。NHKさん、開始時期が遅くなってもいい、BSでもいい、とにかく、次の放送予定を決めてください。お願いします。*2

*1:夏木マリのCJ(アリソン・ジャニー)は最初からはまっていたので無問題

*2:もちろん、NHKに要望のメールは出している。電話もしよっかなー