上海アニメーションの世界

イベントの名前は、「上海アニメーションの世界&手描きフィルムをつくろう!」。内容は、アニメーションの上映と村上匡一郎氏による解説、それと、フィルム型の透明なシートに自分で絵を描いてアニメーションを作ってみるというワークショップだった。

上映作は、「猿と満月」(周克勤/1981)、「鹿鈴(ろくれい)」(唐澄、鄔強/1982)、「不射之射」(川本喜八郎/1988)の3作。最後の作品はもちろん日本の有名な監督のものだが、中国に題材をとった中島敦原作の作品のため、中国の話ならせっかくなら中国で作ろう、というわけで、わざわざ中国で制作したらしい。
それぞれ、切絵アニメ、水墨画のアニメ、人形アニメ、と、素材も違っているのが興味深い。そして、どれも面白くて、アニメーションとしても素晴らしかった!特に、前2作は台詞がないため、「絵が動く」というアニメーションの魅力を満喫することができた。台詞はないが、いかにも中国な音楽がまたよい。

暑い中観に行った(帰りの通り道だったんだけど)甲斐があったというものです。


さらによかったのは、ワークショップとそこでできた作品の上映。

映画のフィルムは24コマで1秒となるわけだが、今回、参加者(親子向けイベントだったため、ほとんどはお子さん(^^;)には、3秒分、つまり、72コマ分のフィルムシートが渡され、各自3秒のアニメーションを手描き制作*1した。それらをつなげて1本のフィルムにし、イベントの最後に上映会をしたのだ。
これが、非常に面白かった。子供だなんてバカにできないほど*2、(絵が動く)アニメーションとしてのプリミティブな面白さのある作品に仕上がっていた。村上氏も言っていたが、これがどこかの芸術家の作品だと言われれば、そう信じてしまいそうなくらい。

こういう体験で、子供たちが映画に興味を持ったり、アニメーションの面白さに惹かれてくれたらいいなあ。

このイベント、各国のアニメーションを紹介する、という趣旨でやっていて、あと3回開催する予定らしい。次の国はチェコ!ど真ん中!*3というわけで、次回も時間があったら参加したいと思っている。

*1:と言っても、サインペンでささっと描く程度

*2:私も参加したわけだが

*3:中国アニメの次がチェコアニメだなんて、ど真ん中すぎて、残り2回何をやるのか心配になってしまう