母校OGの合唱団

母校の高校の音楽部(という名の合唱部)のOGたちでつくる合唱団による、その合唱団の恩師の喜寿祝いの演奏会を観に行ってきた。
私の母校は合唱では全国大会上位入賞の常連校だったりして、全国的にかなり名高い。自分は音楽部員ではなかったので関係なかったけど。その音楽部の声を形作ったのが今回お祝いをされていた先生で(といっても、私が入学したときにはすでにおやめになっていたのだが)、その先生を指揮者としてOGたちが集ったこの合唱団(嚶鳴女声合唱団という)もわりと名が知れていた。
ただ、私は自分の学校の音楽部の合唱は好きだったけど、嚶鳴合唱団の合唱は今まで聴いたことがなかった。というのも、私は、おばさんたちのアマチュアの、いわゆるママさんコーラスというものが苦手で、わが音楽部の合唱も、声が成長の過渡期にある高校生だからこそと思っていたからだ。今回はひょんなことから演奏会のことを知り、いろいろあって観に行こうという気になったのだけど。


でも実際に聴いてみたら、自分の知っている高校時代の音楽部の合唱と変わらなくて、懐かしくて嬉しくなってしまった。うちの音楽部はアルトの低音が効いているのが特徴的な女声合唱団なのだが、あの声がそのまま聞こえてきたのだ。歌っているのは30〜50代くらいのすっかり大人になった女性たちなのに(!)。
そして、きちんと訓練された合唱団は歳に関係なく素晴らしい合唱を聴かせるのだと知った。逆の見方をすれば、高校生の時点で完成された合唱を聴かせる合唱団だったとも言えるのだけどね。
これは、3部構成になっていた今回の演奏会で、2部に賛助出演として出演した市内の別の女声合唱団と比べるとさらに明らかだった。その合唱団も先生を指揮者としているのだが、正直言ってレベルは数段下。発声も呼吸法も声量も統一性も明らかに劣っていた。さらに、その声は私が嫌いな典型的ママさんコーラス(偏見有り)のそれだったのだ。でもたぶん、これがアマチュア女声コーラスとしては普通レベルなのだと思う。私は嫌いな合唱だが(しつこい)、下手ではなかったしね。
高校時代に基礎をたたきこまれていると、きっと違うのだろう。想像してみても、既におばさんやおばあさんの年齢になった人たちをまとめて、呼吸法の練習や筋トレなんていう基礎からさせるのは無理そうだ。(笑)


うちの音楽部とその先生は、高田三郎作品の演奏で特に有名だったらしいのだが(これは今回検索して初めて知った)、今回彼女たちが歌う高田三郎作品を数曲聴けたのも嬉しかったな。うちの高校は音楽部のこともあってか校内合唱コンクールにもすごく力を入れていて(毎日自主練習で、クラス内の音楽部員が発声法を教育するところから始めていた(^^;)、課題曲や自由曲でよく取り上げられていたから、高田三郎はおなじみの作曲家だったのだ。自分は合唱には全く詳しくはないけれど。
椅子に座って聴くコンサートなんてすごく久しぶりだったけど、行ってよかった。
ちょっと高校の頃を思い出した。