神はサイコロを振らない

SFは(時代劇がそうであるように)日常に切なさを導入するための装置なんだよな。そう、起こる現象が問題なのではなくて、それによって引き起こされる人間ドラマが重要なのだ。
ということを、TVドラマで感じさせてくれるのが嬉しいね。


母は先週見たこのドラマがわからなかったという。私はおもしろかったよ、と言ったら、彼女曰く、十年前の飛行機がそのままの姿で十年後に現れるということがわからない、と。
そっからかよ!


それにしても、1996年ってそんなに昔という感じがしないんだよなあ。
ドラマの中で情報収集にネットが使われていたが、そういえば乗客の人たちはそういう手段もわからないんだよなぁ、とふと考えてから気がついた。96年と言えば、自分が初めてパソコンを買って自宅からインターネットにつないだ年だ*1。つまり、ネットもすでに一般で使われていたわけ(そりゃ確かに当時はまだ目新しかったから、かっこつけてると思われるのが嫌で「インターネット」と人前で口にするのすら恥ずかしかったものだけど。)。今の世の中をインターネット以前と以後にわけるとすれば、96年は自分の中では確実に「以後」なのだ。
また、見方を変えて、日本を(日本人の生活スタイルや意識を大きく変えたと思われる)バブル崩壊以前と以後にわけるとしても、96年は確実に「以後」だしさ。
ほらね、最近じゃないか。(←感覚がすでに年寄り)
「だっちゅーの」が十年前という事実にもびっくりっすよ。

*1:ネット自体は95年ころから使ってたけど