ゼペットのライブの話

先日は中途半端になってしまったので。ただ、今更長文書くのもなんなんで、箇条書きで。
とかいいつつ、長くなってしまったが。

  • ライブ自体に、ラストだからという悲壮感はあまり感じなかった。あえて言うなら、淡々としていた。メンバーが移動したりあおったりということがなく、ただただ演奏を聴かせたいんだというように見えた。
  • しっとりした曲はいつもより若干ゆっくりめで、丁寧にプレイしてるように感じた。これも聴かせたいという意識の現れかも。
  • 全体的に、メンバー全員が楽しんでプレイしているように見えた。観客の雰囲気も暖かくて、本当にいいライブだった。ただ、以前のライブで感じたような、前へ前へと向かうような何かがあまり感じられなくて、ああやはりこれが最期なんだと感じたのだった。
  • 一昨日も書いたけど、名曲連発。ゼペットはアルバムになると二、三曲微妙な曲があったりするのが惜しいところなんだが、こうしてベストなセレクションで聴いてみると、ほんとにいいメロディーを書くバンドだったんだと今更ながら実感する。
  • 中盤、あまりに名曲ばかり続くので、大好きな曲"Allways Wanna Be There"をやっている間に泣けてきてしまった。今後はこの演奏が聴けないかと思うと、もう。その後はまた楽しいライブに戻ったんだけど。
  • "The Game"も"Rose"も"もっともっと"もやったけど、"Loop"はやらなかった。最後に聴きたかったよ。
  • アンコール3回。最後は、客電がついて客が帰りかけてから(自分もフロアーから出かけていた)戻ってきて一曲。たっぷり2時間半近くやってくれたメンバーに感謝。
  • 今のゼペットは演奏もすごくいいので、EMO好きの人にも聴いてほしいなあ。特に、偏見をもっているであろう男性たちに。今回は観客に思ったより男性が多くいたのが意外だったんだが、最後だから見に来たという人も多かったんだろう。
  • 東京ラストのリキッドは売り切れてるのかも知れないけど、エゾでその時間に観るものがない人には是非見てほしい(弱気な勧め方だが)。ゼペットには、今まで聴いてなかったことを後悔させるようなライブをしてほしいよ。今回のようなライブならきっと大丈夫。場違いと言われた第一回エゾのリベンジをここで。
  • ライブ前、ライブハウスに入ろうとしたら、入り口の前のベンチにDate-fmアナウンサーの井上崇が座っていた。彼は以前はよくゼペットのライブで見かけたんだが、最近は見かけることがなかったので(私が見ないだけかもしれないけど)、結局そんなもんかと思っていた。でもちゃんと来てるんだな。一時期もてはやしたくせに解散が決まっても全く取り上げないどこかの雑誌とはえらい違いだ。ちょっとうれしかったよ。彼のことも好きなので。「入らないんですか」と声をかけようかと思ったが、あまりにダウナーな顔をしていたので結局できず。



で、ライブの後が大変だったのよ。
山形に帰る高速バス最終の一本前の便に乗るつもりでいたら、到着したバスから運転手が降りてきて、「満席ですので次のバスに乗って下さい」と。このバスは仙台市内でA、B、Cと3カ所で停留するんだが、私が待っていたのは一番最後のC。ここで待ってるとたまにこういうことがある。便利なバスの落とし穴だ。
とはいえ、残りは一本。これで乗り遅れたら山形に帰れなくなる・・・・と思った私は、すぐさまAに向かってダッシュ。C-B間よりもC-A間の方が距離が短いし、乗れるという点では確実だからだが、その分早くバスが通り過ぎるという問題もある。そして、Aのバス停まであと50mというところまで来たところで、目当てのバスが通り過ぎるのを見送ったのだった。
それからもちろん、Cに戻るべくまたダッシュ。ライブで疲れてるのに。ものすごい徒労感が。
なんとかバスには間に合い、やってきたバスに私の前に並んでいた人たちが皆普通に乗り込んでいく。お、これなら大丈夫かとバスに足をかけたとき、私のところで運転手に待ったをかけられた。そして、私の前の人で、補助席が満席になったのだった・・・。
マジで頭の中が真っ白になったね。JRの終電なんかとっくに行っちゃってるし。増便だってないだろうし。私の後ろで待っていた他の乗客の人たちも、これが最終と聞いて皆あぜんとしていた。
ホテルか、最悪タクシーで帰るのか?!と一瞬考えたが、結局、なんとなくその場に残っていた乗客4人(私以外男性。会社帰りの30代、40代、50代といったところ)でタクシーに乗り合わせて帰ろうという話になった。
しかし、自分のその時の現金の持ち金がたった2千円・・・。他の人もそんなに持ち合わせがないという。そこで、男性の中の一人がタクシーを捕まえては値段交渉し、なんと、普通なら2万ほどかかるところを、1万1千で行ってあげるという運転手さんを見つけてくれた。運転手さまさまだ(高速料金は客持ちだったけど)。しかも、他の人が3000円出すから、私は2000円でいいということに(こういうとき女性は得だ)。
こうして、普段ならまず一緒になることもないであろう赤の他人どうしでタクシーに乗り合わせて山形まで帰るという貴重な体験をしたのだった。
そうして家に着いたのが夜12時。もう精神的にも肉体的にもめっちゃ疲れたわ。