ホーンブロワー

おもしろいなあ。
4回シリーズで今日が一応の最終回なのだが(明日から2、3と放送するけど)、今回のが一番面白いかも。
この物語の中でイギリスはナポレオンの共和党軍と戦っている最中なのだが、王制を復活させるために、王党派フランス軍を警護してイギリス陸軍と共にフランス本土に上陸する作戦をとるという話。普段見られない陸の上で戦う海軍を見られる上に(なんでも出来過ぎなホーンブロワーが、実は乗馬が苦手ということがわかったり)、他のエピソードより歴史の大局が見えるのが(もちろんこれはフィクションだが)いい。ギロチンなんていう物騒な、しかしこの時代を象徴する小道具が出てきたりしてね。
それにしても、イギリスのドラマだから当たり前だが、イギリス側をあくまで紳士的に描く一方で、フランス軍をかなり残忍に描いているのが笑える(イギリス陸軍の上官と王党派軍の上官はともに貴族だが、イギリス人の方だけを立派な軍人として描くことで、たくみに「悪人かそうでないかは階級の問題じゃあないのよ」と言っているところが何とも)。イギリス人の自尊心をくすぐる内容だが、フランス人は怒るだろうなあ。


実は去年の途中までホーンブロワーのことは全く知らなかった。以前にもBSで放送されていたことは知っていたが、その当時、新聞の番組欄を見て「ホーンブロワー?なにそれ」くらいの思いしかもたなかったのだ。それが去年、映画「マスター・アンド・コマンダー」を観て、後に映画について調べたことで、映画には原作となる海洋小説があること、同じ時代を描いた別の海洋小説があり、それがホーンブロワーであること、などを知ったのだった。マスター・アンド・コマンダー様々。はてなだとたぶんキーワードがヒットするから、それをたどっていけばつながりが見えるはず。
マスター・アンド・コマンダーもいい映画だったな。大作映画なのに無理に盛り上げる演出のない自然さがとてもよかった。去年自分が見た大作映画の中では一番好きな作品。去年はマスター・アンド・コマンダー、そして今年の初めにホーンブロワーが見られる。なんて幸せ。
そういえば、マスター・アンド・コマンダーには当初続編の話があったらしいが、もう作らないんだろうか。アメリカでの興収がきつかったみたいだから無理かな。続編ができたら、ぜひ見たいところなのだけど。